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2008年10月 アーカイブ

2008年10月01日

どう考えてもヴェルディは素晴らしい!

今日はミューズ川崎で10月13日・相模大野での東響さんとのコンサートの合わせがあった。マエストロは深いヴェルディの『謎』を解き明かし、ひとつ一つ丁寧にオケの音を作り上げていった。一言の度にオケの音が変わってくる、東京交響楽団の反応の良さにも感激した。木下さんは艶、響き、ニュアンスとも超一流で、やはり中期ヴェルデイを歌うのに最高の実力をお持ちである。先にも述べたが、ヴェルディは非常に厄介な特徴を持つ作曲家で、力だけでは押し切れないのである。音が圧力を保ちながら大きくなる。そこでは声は鋭い響きで突き抜けなければならない。しかしある瞬間に本当に薄い、人のため息や心の鼓動を表す伴奏形態が出てくる。ここでは歌い手はレガートを十分に聞かせた音楽を自分で創造しなければならない。慣れていないと美しい音楽を聞かせるどころか、最後まで持たなくなる危険性が高い。特に気を使うのは音符の持つ長さ。書かれている通りに歌うか、短めに切るか、響きの余韻を残すかは歌い手に委ねられている。あとスタッカートが多用されるが、その処理について、所謂ヴェルディスタッカートと呼ばれる、テヌートとスタッカートの中間で対処するか、もっと短かなもので歌うのか。もちろん楽譜には色々と書かれているが、音高や音形、言葉のニュアンスに応じて微妙に変えると、それが見事にニュアンスに反映されやすくヴェルディは書いているので、やりがいは満点である。相模大野は都心から30分はかかるが、マチネ公演でもあるし多くの皆さんがヴェルディの魅力を満喫しに来ていただけることを心から願っている。

2008年10月03日

新宿東口 やきとん「路地」

新宿東口、紀伊国屋の裏出口から東宝ビル前を右に入ったところにあるこの焼きとん屋は平日はかなり運が良くないとは入れない。そこで出される焼き物は特に焼き串好きにはたまらない、非常に滋味深い逸品を出してくれる。そのほかにきのこの煮こごりとかハムカツとかくすぐりも多い。日本の誇る文化の一つ、串焼きを心から堪能した。

2008年10月04日

NHKニューイヤーオペラ決まりました

来年もNHKニューイヤーオペラコンサートに出して頂ける事になりました!連続なので気も引き締まります。意外とほのぼのムードの男性楽屋。独特の華やかな雰囲気があり、「ハレ」の日を舞台裏でも感じさせます。会場でも、テレビでも、どちらでも楽しんで頂けますので皆さん是非見てください。(鬼が笑う話ですね) 

2008年10月13日

ヴェルディガラ 爽快!

相模大野でのヴェルディガラ、こんなコンサートをやりたかった!共演させて頂いた木下美穂子さん、まさにヴェルディを歌うために生まれてきたような、長いフレージングと豊かな声と、それを裏付けるテクニックとブレスの長さを持つ逸材です!彼女のヴェルディはまさにとうとうと流れる大河のごとく、深い安心感と満足感を聴く者に与えてくれました。マエストロ飯森は深遠なヴェルディの世界を華やかに表現してくださいました。自然に、印象的に、そして歌い手のブレスを十分に考えてくださり、あれだけハードなプログラムを全く喉の負担を感じさせないペースと雰囲気を作ってくださいました。そして東京交響楽団!今年新国でボエームでお世話になって、ああ、いい音色を出すなあ、ヴェルディ真剣に取り組んでくださらないかな、と思っていたら今回はやってくれました!微妙なニュアンス、特にオケの音の中に含まれている「言葉」を歌ってくださいました、これがあると歌い手はとても楽になるのです大好きなヴェルディに囲まれた、幸せな一日でした!

2008年10月17日

佐藤さんとあわせ

今日はえのきざかスタジオで佐藤正浩さんとピアノあわせ。息が合っていることは非常に能率の良い事であります。今の感覚を基に歌っていて、前回と比べてここが良いとか悪いとか感覚的に調整でき、音楽のより深い部分にまで踏み込むのにそう時間もかかりません。しらかわホールではフランス物を2曲(ウエルテルとカルメン・花の歌!)プログラミングしましたが、発音が良くなったとおだてられほめられて、すこぶる上機嫌でスタジオを後にしました。そうそう、もう少ししたら2009年のサプライズを2つほど発表します。お楽しみに。

2008年10月18日

ドン・ホセを歌える時が訪れた!

2009年6・7月、兵庫芸術文化センターと東京文化会館と愛知県芸術劇場で、ビゼーのカルメンを歌います!指揮は佐渡裕マエストロ、カルメンは林美智子さんです。ずっと重い役だと信じ込んでいたこの役は、パリのコレペティの先生、ジャニン・ライス先生の一言で僕の目前に開かれたような気がしました。「あなたの声は、ドン・ホセを歌う声です」数多くの歌い手を指導し、感動の舞台を作り上げてきたこの名伯楽(って女性にも使うの?)の一言は僕の重い一歩を踏み出すのに十分な説得力があった。そしてタイミングの良いこのオファー!まさに歌えと誰かに言われているような気さえしてきます。ドンホセはデルモナコやコレルリなど強い声を持つテナーによる名演が多く残されているため、あまりにその印象が強いため僕には別の世界だ、とばかり思っていましたが、この役を一番得意としていたポーラ先生から「もう少ししたら歌えるぞ」と生前『予言』されていて、その時が来たか、といよいよ緊張しています。ホセは女性恐怖症であり、過去に暗いものを持つ、極めて内向的な、そして複雑な性格を持つ男です。掘り下げ甲斐のある人物です。今からとても楽しみです!この12月や来年3月はパリに入り浸りになって、ライス先生に特訓を受けてきます。また情報が入り次第お伝えします!

2008年10月31日

刺激的な毎日だ!

ヴェルディガラとプライヴェートの講演コンサートが終わり、ほんの少しだけ休んでます。また明日からは大阪、そして名古屋で歌ってきます。大阪のザ・シンフォニーはサントリーホールよりも前に作られましたが、その響きは日本有数のものであると誰もが認めるところです。そこでトゥールーズ室内合奏団とジョイントコンサートです。17曲+オケ3曲。アンコールももちろんやります。普段よりも多い?弦楽オーケストラと歌うと、何かのどの負担が軽くなる気がします。歌声を前に押し出してくれるのかな?良いホールで歌えるのが非常に楽しみです。名古屋は佐藤正浩さんのピアノ・しらかわホール。本当にここも良い響きですね。客席と舞台の密着感を意識させる暖かなホールです。それだけに生々しい音を出すのは厳禁。柔らかい艶のあるヴィロードの声を目指します。またこのコンサートで今まで歌ったことの無い新曲を歌います。ヒントは「来年の挑戦」。もう分かったよね。