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至福のとき 代官山 カノビアーノ

日本に帰ってくるなりイタリア食が無性に食べたくなるのは、一度でもイタリアに住んだ事のある人に共通して起こる特異な現象である。かく言う僕もその一人で、いつも美味しいイタリアンを求めてアンテナを張り巡らせている。そんな中で、新鮮な食材の力と味のセンス、ワインとの融合、雰囲気を混在させてお客を心ゆくまで満足させる店、その最右翼とも言える代官山「カノビアーノ」に、久しぶりに訪れた。京都三条にある「カノビアーノ京都」に一年前お邪魔して以来、久しぶりの植竹シェフの芸術に触れることが出来た。ガラス越しのカウンターから厳しいシェフの顔がうかがえる。でも我々を見つけるとすぐに席まで来てくださって和やかにお話をしてくださる。この気さくさがまた魅力である。料理の好みをお伝えしていざ開始。お任せのボリュームは丁度良く、日本人にはぴったりの感じ。特に気に入ったのは、「まこがれいのポワレ、えび芋ソース」お魚の塩加減とえび芋のポタージュスープのような感じに仕上げたソースが、日本人の五感に訴えかける逸品であった。ここは京都と繋がっている。そしてもう一つのお楽しみ、ドルチェ!こちらはここに第2のクライマックスが訪れる。イタリアンでドルチェをこのように味わえる店はここくらいしか思いつかない。僕は数ある中から「栗のカフェラッテ」というのを頂いた。一口目から言葉は存在しない。栗のクリームが口いっぱいに優しくしつこくなく広がって、隣の家内に一口薦めるのがやっとであった。ため息を残してお店を出る事はかくも幸せなことであると再確認させて頂いたひと時であった。今度はイタリアから美味しいアマローネを持参して伺うとしよう。

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