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食の宝庫・パルマ編 その1 音大生時代の思い出

パルマのコンセルヴァトーリオ(国立音楽大学)に通っていたころ、実は一番楽しみにしていたのがトラットリアに通うことだった。贅沢であると思う事なかれ、当時プリモが4000リラ’(約200円)セコンドが9000リラ(450円)付け合わせなどは2000リラ(100円)の店が大学の近くにあったのだ。それがここ、イ・コッリエーリ。わが青春の学生食堂である。

店内には「nonno」などに掲載された時の記事「が貼ってあるので、ひょっとしてパルマを訪れた事のある方なら行かれた事のある店かもしれない。この町では有名なトラットリアである。さすがに今では値が上がってしまい、トータルで15000リラというわけにはいかなかったが、味は折り紙つきの店である。まずは当然生ハムは必須である。ちゃんと前菜に「生ハム&ニョッコフリット(プロシュート・エ・トルタフリット<この土地ではこう呼ぶ>が一番上に書いてある。そしてたいていの人がこれを頼む(10ユーロ)しかしご注意を。一人分と侮っているとそこから先に行けなくなる。かくいう僕らもとりあえず箸が止まった。10センチ角の平べったいニョッコフリットが6枚、生ハム10切れがワンセットで1人前である。うまいのだが。敢えて僕は先に進んだ。なぜなら今日のお目当ては、この店のガラス張りの厨房で近所のおばさんと思しき女性たちかこしらえる名物「トルテッローニ」を頂くためである。特に「トリス」といって3種類(リコッタチーズと香草、生ハム、かぼちゃそしてカルチョッフィとなぜか4種類の中身?)を詰めてゆでて湯煎バターをかけパルメザンチーズをたっぷりとかけるのである。僕はこればかり食べている。友人を連れてきたときも、取材でライターの玉木正之さんが来た時も、こればかりである。うますぎるのだ。イメージは「少しさめたショウロンポウという感じ。柔らかい手打ちの面に中からバターとチーズと色々なうまみが口いっぱいに飛び出してくる。至福の時だ。セコンドはというと、いつもはモルタデッラというハムをざっくりと切り落としてもらってそれにマッシュポテト(ここではプレエといって、一緒にたくさんの粉末パルメザンチーズで和えてある付け合わせ)をもらっているのだが、趣向を変えてゆで肉とプレエにしたがちょっと後悔。重かった。普段通り馬の肉のタルタルステーキの表面をちょっとあぶってもらったもの’カヴァッロペスト・アッラ・グリリャータ・ティエーピダ・・・長い名前だね)にしておけばよかった。インサラータ・ミスタ(ミックスサラダ)にメロン1皿、ランブルスコボトル1本と水、2人で合計55ユーロはまだまだ安さの面目躍如だと思う。ちなみにパルマには遊びに来ていたり、美味しいものを食べるために訪れているのではなくて、9月12日以降のコンサートのピアニストラッファエレとのピアノ合わせに来ているのだから、勘違いされないように。コンサートもお待ちしておりますよ!

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