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音楽三昧 カテゴリー

2008年08月19日

練習再開!

バカンスと称してしばらくお休みしていた練習を昨日本格的に再開しました。鍛えた声って面白くて、たとえば高い声はバンバン出るし苦しくもないんだけど、響きのない丸くない声で音色が安定していないで、30分も声を出すともう調子が落ちてしまうんですね。これから毎日「リハビリ」をして響きを元に戻して、と言う作業が始まります。まあいつもの事なんだけど思えば体力年齢も下がってきているようで、現実と戦いながらベストパフォーマンスを生み出す作業は、ある意味オリンピックのアスリート達と共通したところがあります。そう考えれば、連日の彼らの活躍に熱い涙を流してしまうのも大変納得できます。肉体を鍛える事は素晴らしい事だ!

2008年09月13日

薔薇の騎士

「薔薇の騎士」の練習が始まった。リリックテノールにとってかくも有名でかくも厄介なアリアを持つこのオペラ、他のパートをじっくり聞いてみると、実にすごい。言葉のさばきも、音程の入り方も想像を超えている。僕の友人の谷川君が歌っている「イタリア人の情報屋」のせりふなど、「イタリア語訛りのドイツ語」で早口である。うーん、すごい。それに比べて僕の「イタリア人歌手」は、カンタービレで心地良くて、愛に満ちた情熱的な曲で、さぞかし歌っているほうも気持ちいいだろうと思われるだろうが、結構大変である。でも白鳥は水面下で何とやらとも言うし。頑張ります!

2008年09月27日

薔薇の騎士 無事終わる!

R・シュトラウスの名作「薔薇の騎士」(新日本フィル・指揮;アルミンク、すみだトリフォニーホール)が昨日無事終了した。メゾソプラノの藤村さんを始め、世界で活躍中の歌手を贅沢に集め、この音楽を知り尽くした俊英マエストロ・アルミンクの棒に操られ、官能の2日間はあっという間に過ぎ去った。僕は「テノール歌手」役、知っている人はうなずいてしまうだろうが、たった5分間で失敗も許されず、極めてハイテンションで切り抜けなければならない難役であった。実は練習中に今回は結構迷いが生じていた。「これ、上手く歌い切れるのかな」と。しかしHP(オケつき舞台稽古)に入って気分は一変した。舞台に立って、マルシャリンを目の前にして、気持ちを集中したら、久しぶりに感覚であるが、心の中からフレージングの線のようなものがはっきりと見え始めた。今回は「天使に連れてこられ(この天使はマルシャリンの幼い時の心の象徴)謁見の場で、まだ純粋な愛を夢見ていた頃のマルシャリンの気持ちを歌によって目覚まさせて欲しい、と可愛くお願いされて、歌う」と言う設定。とても面白い。彼女の事だけを想い、美しい流れを、と考えた瞬間、それまで心の奥にとどまっていた何かが噴き出してきた。唯一『イタリア語で歌う』人間であったから、語感とニュアンスはオペラ全体にギャップを作り出すが、それが良い効果を生むよう出来ている。極論として、実はのアリアが無くても話は進んでゆくのだが、入ることによって旧態依然とした貴族社会の雰囲気が感じられる場面に変容する。このアリアは実は当時、有名なイタリア人歌手、エンリコ・カルーソーをイメージして書かれ、しかも実際に依頼されたらしい。しかしギャラがプロダクションの総予算より高くなり別の人が歌ったと言う事だ。カルーソーの持つ声の存在感と弱音に向かうフレージングの美しさを感じて頂けたら本望である。

薔薇の騎士 無事終わる!

R・シュトラウスの名作「薔薇の騎士」(新日本フィル・指揮;アルミンク、すみだトリフォニーホール)が昨日無事終了した。メゾソプラノの藤村さんを始め、世界で活躍中の歌手を贅沢に集め、この音楽を知り尽くした俊英マエストロ・アルミンクの棒に操られ、官能の2日間はあっという間に過ぎ去った。僕は「テノール歌手」役、知っている人はうなずいてしまうだろうが、たった5分間で失敗も許されず、極めてハイテンションで切り抜けなければならない難役であった。実は練習中に今回は結構迷いが生じていた。「これ、上手く歌い切れるのかな」と。しかしHP(オケつき舞台稽古)に入って気分は一変した。舞台に立って、マルシャリンを目の前にして、気持ちを集中したら、久しぶりに感覚であるが、心の中からフレージングの線のようなものがはっきりと見え始めた。今回は「天使に連れてこられ(この天使はマルシャリンの幼い時の心の象徴)謁見の場で、まだ純粋な愛を夢見ていた頃のマルシャリンの気持ちを歌によって目覚まさせて欲しい、と可愛くお願いされて、歌う」と言う設定。とても面白い。彼女の事だけを想い、美しい流れを、と考えた瞬間、それまで心の奥にとどまっていた何かが噴き出してきた。唯一『イタリア語で歌う』人間であったから、語感とニュアンスはオペラ全体にギャップを作り出すが、それが良い効果を生むよう出来ている。極論として、実はのアリアが無くても話は進んでゆくのだが、入ることによって旧態依然とした貴族社会の雰囲気が感じられる場面に変容する。このアリアは実は当時、有名なイタリア人歌手、エンリコ・カルーソーをイメージして書かれ、しかも実際に依頼されたらしい。しかしギャラがプロダクションの総予算より高くなり別の人が歌ったと言う事だ。カルーソーの持つ声の存在感と弱音に向かうフレージングの美しさを感じて頂けたら本望である。

2008年09月28日

やっぱりヴェルディは素晴らしい!

薔薇の騎士が終わってほっとしたのもつかの間、今日は10月13日・相模大野での「ヴェルデイナイト」の練習日初日であった。久々に木下美穂子さん、マエストロ飯森にお会いした。木下さんは本当に素晴らしいソプラノであると再認識した!まさにヴェルディを歌うために生まれてきたようなその声は「ちょっと調子が悪いの」と言いながら響き全開で、僕一人で聞かせて頂いてよいのだろうかと思うほどの熱唱であった。早くこの声をホールで皆さんに聞いていただきたい!飯森さんは相変わらず颯爽と、最近トレーニングの成果著しく筋肉がピッと目立ちかっこよい。そして演奏のたびに「ねえ、ここ、こうしてみようよ」と解釈を提案され、所謂「作る喜び」を実感できる数少ないマエストロである。このゴールデントライアングル(「バミューダ」で無い事を祈る)が繰り広げるヴェルディの世界は、おそらく今まで体験した事のない「声」の魅力をたっぷりと皆さんに心行くまで味わって頂けると予感しています。ちょっと都内から離れているけど、皆さん聴きにきてくださいね!

2008年10月17日

佐藤さんとあわせ

今日はえのきざかスタジオで佐藤正浩さんとピアノあわせ。息が合っていることは非常に能率の良い事であります。今の感覚を基に歌っていて、前回と比べてここが良いとか悪いとか感覚的に調整でき、音楽のより深い部分にまで踏み込むのにそう時間もかかりません。しらかわホールではフランス物を2曲(ウエルテルとカルメン・花の歌!)プログラミングしましたが、発音が良くなったとおだてられほめられて、すこぶる上機嫌でスタジオを後にしました。そうそう、もう少ししたら2009年のサプライズを2つほど発表します。お楽しみに。

2008年10月18日

ドン・ホセを歌える時が訪れた!

2009年6・7月、兵庫芸術文化センターと東京文化会館と愛知県芸術劇場で、ビゼーのカルメンを歌います!指揮は佐渡裕マエストロ、カルメンは林美智子さんです。ずっと重い役だと信じ込んでいたこの役は、パリのコレペティの先生、ジャニン・ライス先生の一言で僕の目前に開かれたような気がしました。「あなたの声は、ドン・ホセを歌う声です」数多くの歌い手を指導し、感動の舞台を作り上げてきたこの名伯楽(って女性にも使うの?)の一言は僕の重い一歩を踏み出すのに十分な説得力があった。そしてタイミングの良いこのオファー!まさに歌えと誰かに言われているような気さえしてきます。ドンホセはデルモナコやコレルリなど強い声を持つテナーによる名演が多く残されているため、あまりにその印象が強いため僕には別の世界だ、とばかり思っていましたが、この役を一番得意としていたポーラ先生から「もう少ししたら歌えるぞ」と生前『予言』されていて、その時が来たか、といよいよ緊張しています。ホセは女性恐怖症であり、過去に暗いものを持つ、極めて内向的な、そして複雑な性格を持つ男です。掘り下げ甲斐のある人物です。今からとても楽しみです!この12月や来年3月はパリに入り浸りになって、ライス先生に特訓を受けてきます。また情報が入り次第お伝えします!

2008年11月08日

大阪、名古屋を終えて

ザ・シンフォニーは何であの大きさがありながらあんなに響くのだろう?コンマスのジルと一緒にしばし考えました。そのように作られているから当然とは言え、非常に不思議な気持ちにオケのメンバーはなったみたいです。そんな当たり前の事僕はもちろん知っていたから、少し誇らしげに気持ちになりました。名古屋のしらかわも、また良い音が響くよう「熟成」されているようです。特にピアニッシモの響きが僕は好きです。お客さんが耳をそばだてないと聞こえないけどでもきちんと鳴っている音。そんな理想に何歩も近づけるホールです。当然有名なホールなのだけど、声楽にこんなに向くんだ!ということをもっと声を大にして言いたい!ホールは演奏を何倍にも高めてくれます。上品で良質な音楽をお届けするために、これらのホールで歌い続けてゆきたいです!

2008年12月13日

6日間のレッスンを終えました

パリのマダム・ライスの元での6日間のレッスンを終えました。なんと充実した毎日であったことか!肌を切るような冷たい風や、灰色にくすんだ建物の壁や、頼りなさげに立つ屋根のアンテナを眺めながらレッスンに通う毎日は、学生時代の自分にすっかり戻ってしまいました。こんなすばらしいチャンスを得て、どうせやるなら最高のカルメンにしたいから、気合を入れて準備をしています!今回のホテルはプランタンやオペラ座のすぐ近くでしたので生活にも超便利で、充実した時間をすごせました。ちょっとはフランス語うまくなったかなあ?

2009年04月18日

帰国しました

もう少しで紀尾井のコンサートですね。久しぶりの東京のソロコンサート、本当に楽しみです!紀尾井は歌い手の力量をストレートに伝え、過剰にならない響きをお客様に聴いていただけるホールです。春の日差しこぼれる四谷に皆さん遊びに来てください。またこのコンサートは、僕の公演の時にずっと素敵な写真を撮ってくださっていた、写真家の故・稲越功一先生に捧げたいと思います。音楽が大好きだった先生、「佐野さんの指先には動きがあるね」とずっと仰ってくださっていた先生。きっとどこかで聞いてくださっている事と思います。心を込めて、歌いたいと思います。

2009年04月20日

合わせ着々

佐藤さんとの合わせが着々と進んでいます。紀尾井のコンサートは結構大胆なプロ構成、また沖縄公演は、なんと本プロ内に1曲もイタリア物を入れない過激な挑戦、してます。帰国して、気が付いた時には言葉が頭を渦回っています。呆け防止には最適!?

晩ご飯は麻布十番の餃子の「点天」でした。焼き餃子、あるイミ世界一!

2009年08月05日

カルメン無事終わりました

5月4日から準備を積み重ねてきた「カルメン」が全公演、無事終了しました。来てくださってご声援いただいた皆さん、本当に有難うございました!初のフランスオペラ挑戦も毎日の練習の積み重ねで何とかクリアーする事が出来ました。これから「ウエルテル」をはじめ新しいフランス物に挑戦するエネルギーで一杯です。イタリア物へのヒントもたくさん得ることが出来ました。これからの佐野の動きにご注目下さい。

2009年11月28日

静岡だより

まったく更新できてなくてごめんなさい。2週間前から静岡に入り、「椿姫」のことばかり考えています。今回見に来られる方は、今までにまったく体験したことの無い「椿姫」に出会うことができます。演出鈴木忠志さんの意図を僕らがきちんとお伝えすることさえできれば、信じられないほど美しい舞台を見ていただくことができます。中丸さん・堀内さんと共演させていただき、充実した幸せな毎日をおくっています。富士山も実にきれいに僕らを見守ってくれているようです。

2009年12月22日

椿姫とクリスマス

鈴木忠志演出・椿姫とサントリークリスマスコンサート終わりました。たくさんの方のご来場有難うございます。椿姫はいろいろな意味でかってない体験でした。すべてのことが新鮮で、改めて鈴木先生の「凄さ」を感じました。クリスマスコンサートは大変盛り上がりました。その後のパーティも一人ひとりの方と直接お話しすることができて実に楽しかったです。スカレーラも大変満足していらしたご様子、「また日本でツアーをやろうね」と残しイタリアに出発しました。年内は後2つ、がんばります。ブログの更新もね!

2010年01月23日

忠臣蔵稽古始まる!

三枝先生の作品でもきわめて難しいと評判の「忠臣蔵」。今回は外伝として生まれ変わりました。しかし難しさには変わりない。この中から情緒を汲み取って皆さんに伝えたい。伝えなければならないことがいっぱいあるのです。毎日の練習がある意味楽しみです。がんばらなくては!

2010年06月29日

ご無沙汰してました

自分がブログを書いていたことを忘れていたか、と思うほどご無沙汰しておりました。元気でやっています。宝塚ベガ音楽コンクールの審査員のため兵庫に出かけてきました。委員会が実に細やかな運営をして暖かい雰囲気のいっぱいのコンクールでした。こういうコンクールがもっと増えるといいですね。コンクールは若手の歌い手にとってスタートであり世間との窓口であり、勉強の場ですから、もっともっと盛り立てて本当に良い時間になるよう双方ががんばれるような機会になるべきだと思います。僕も演奏を聴きながらいろいろな事を研究する事ができました。教えることとは習うことなのですね。

2010年07月09日

武満徹の世界

今後のいくつかの公演で、武満徹の歌曲集「SONGS」に取り組んでゆきます。八ヶ岳や駒ヶ根、軽井沢では必ず取り上げます。作曲家の野平一郎・多美さんの編曲した宝石の数々を歌わせていただく機会にめぐり逢えた事は本当にし幸せです。練習が進むたび、歌詞を読み進むたびに日本と西洋の融合を身体の芯から感じます。おしゃれな旋律、心を揺さぶり印象的に残るメロディーライン、そしてご自身の作を含めた詩の美しさ。いつも「小さな空」を歌わせていただいていますがその世界の地平が広く広がっている感じです。時間をかけて全作を発表させていただくつもりでおります。どうぞ期待ください!